ベーキングパウダーに含まれる食品添加物は危険? 多く含まれている食品と役割

「ベーキングパウダーにはどのような食品添加物が含まれているの?」
「ベーキングパウダーに含まれる食品添加物の役割は?」

このような疑問をお持ちの方に向けて、ベーキングパウダーに含まれる食品添加物について解説します。

ベーキングパウダーに含まれる食品添加物の種類と役割

ベーキングパウダーは、主に以下の3つの成分で構成されています。

このうちガス発生剤の炭酸ナトリウムと酸性剤の硫酸アルミニウムカリウムは食品添加物です。
以下より、それぞれがどのような食品添加物で、どのような役割があるのかを解説します。

炭酸水素ナトリウム(重曹)

ベーキングパウダーに含まれる炭酸水素ナトリウムには、加熱すると炭酸ガスを発生させる性質があり、これにより、生地を膨らませます。
ふくらし粉としての性質以外にも、あく抜きや食材をやわらかくする性質があるのも特徴です。

重曹が肉に含まれるタンパク質を分解することでやわらかくなったり、山菜のあく抜きに使用されたりと、さまざまな用途があります。
炭酸水素ナトリウムは、人間の身体に悪影響はありません。

炭酸水素ナトリウムは自然界にも存在しており、水で流しても環境に影響を与えることはないと考えられています。

硫酸アルミニウムカリウム(ミョウバン)

硫酸アルミニウムカリウムは、ガスの発生を持続させる効果がある食品添加物です。
また、アルカリ性である重曹だけでは独特の苦味がでてしまったり、生地が黄色っぽくなってしまうのを、酸性の硫酸アルミニウムカリウムを加えることで和らげる役割もあります。

2006年にFAO/WHO合同専門家会議(JECF)でアルミニウムが従来の摂取量より低い場合でも、繁殖系・発達神経系に健康影響があると発表し、規定量が1/7に引き下げられました。

別の報告では、アルミニウムが含まれる食品添加物を使用した食品を日常的に摂取している子どもは、規定量を大きく超過する可能性があるとの指摘も。

アルミニウムは自然界でも存在し、水や空気、植物などにも含まれている物質で、飲み物や空気を通して毎日アルミニウムを摂取しています。
お菓子やパンなどに入っている微量のアルミニウムであれば、過剰に心配する必要はありませんが摂取のし過ぎには注意が必要です。

ベーキングパウダーとアルミフリーの見分け方

アルミフリーベーキングパウダーとは、硫酸アルミニウムカリウムを使用しないベーキングパウダーのことです。
アルミフリーのベーキングパウダーには、パッケージに「アルミフリー」と表示されています。

パッケージに書いていない場合は、原材料表示を確認しましょう。
アルミニウムが含まれている製品には、以下のような記載があります。

アルミニウムは、体重1kg、一週間あたり、2mgと摂取量が定められており、お菓子やパンに使用されている程度のアルミニウムであれば問題ないとされています。

ただし、アルミニウムを含むホットケーキやパンをよく食べる小さな子どもは、1日の摂取量が許容量を超えてしまうケースもあります。

厚生労働省が行った調査によると、1~6歳の子どもが摂取した量が許容量に対しての割合が高く、約43%だったそう。
推計で5%の子どもが許容量を超える可能性があるとの報告もありました。

アルミニウムに抵抗がある方は、パッケージや原材料表示を確認し、アルミフリーのベーキングパウダーを選ぶことが大切です。

食品添加物であるベーキングパウダーを食品に使用する目的と は?

ベーキングパウダーを食品に使用する目的を一つずつ解説します。

生地を膨らませて、食感をふわふわにする

ベーキングパウダーに含まれる炭酸水素ナトリウムは、加熱することで二酸化炭素が発生し、生地を膨らませる役割があります。

発生した空気のおかげで生地がふわふわに仕上がり、食感のよいお菓子やパンを作れるのです。

長時間寝かせる工程が必要なくなる

ベーキングパウダーが含まれている生地は、水分に反応し二酸化炭素を発生させます。
放っておくと、どんどんガスが発生するため、長時間寝かせずすぐに焼成に取りかかることが可能に。

生地を寝かせる必要がないため、作業にかかる時間を短縮できます。

吸油感を抑える

ベーキングパウダーを食品に使用する目的は、食べたときの吸油感を抑えるためです。

生地が硬く重くなると、ベタベタとした仕上がりになってしまいますが、生地にベーキングパウダーを入れると、ガスが発生しふわふわに仕上がります。

焼き縮みを抑える

ベーキングパウダーを入れるとどの温度帯でも膨らみやすく、きれいな気泡ができるため、焼き上がった後に生地がしぼんでしまう、焼き縮みを防止。

ベーキングパウダーは、穏やかに長く二酸化炭素を発生させるため、均一に多くの気泡を作れるので、焼き上がった後もきれいな形を保つことができます。

焼き色をきれいに付ける

ベーキングパウダーには、焼き色をきれいに付ける役割があります。
ベーキングパウダーに含まれる炭酸水素ナトリウムは、アルカリ性なので生地に混ぜることで、褐色反応が起き、きれいな焼き色に仕上げられます。

炭酸水素ナトリウムだけでは黄色っぽくなってしまいがちですが、酸性剤を含むベーキングパウダーは黄色っぽくなるのを防ぐため、きれいな仕上がりになるのです。

サクサク食感に

ベーキングパウダーを入れることで、軽くてサクサクな食感を出せます。

加熱して発生する二酸化炭素によって、生地に気泡ができ、その作用によって、生地にサクサクとした食感を出せるのです。

食品添加物のベーキングパウダーの代用になるものは?

お菓子やパンをつくる際に、食品添加物を含むベーキングパウダーを使用するのに抵抗がある場合は、以下のもので代用可能です。

ベーキングパウダーも重曹もない場合は、生地に炭酸水を加えてください。

食品添加物のベーキンパウダーに関するよくある質問

食品添加物のベーキングパウダーに関する、よくある質問にお答えします。

ベーキングパウダーは食品添加物ですか?

ベーキングパウダーそのものが食品添加物というわけではありません。
ベーキングパウダーに含まれる、炭酸水素ナトリウムや硫酸アルミニウムカリウムなどが食品添加物に該当。

ベーキングパウダーに含まれるコーンスターチは、とうもろこしを原材料としたでんぷんの一種で、食品として扱われます。

ベーキングパウダーは不健康ですか?

アルミニウムを多く含む食品をたくさん食べると、子どもは摂取許容量を超える可能性があるため注意が必要です。

アルミニウムの過剰摂取が気になる方は、食品の原材料表示を確認し、アルミフリーの食品を選ぶようにしましょう。

ベーキングパウダーを使うときの注意点は?

ベーキングパウダーは、二酸化炭素が発生しないように、涼しく湿気がない場所で保管しましょう。

ベーキングパウダーは、水に触れると二酸化炭素が発生。
ベーキングパウダーを湿気が多い場所で保管すると、使うときに膨らみが悪くなる可能性があります。

ベーキングパウダーのアルミ不使用とはどういう意味ですか?

ミョウバン(硫酸アルミニウムカリウムや硫酸アルミニウムアンモニア)が含まれていないという意味。

アルミ不使用のベーキングパウダーは、パッケージに「アルミフリー」と表示されることが多いです。
アルミフリーの表示がなくても、原材料表示欄に「ミョウバン」や「硫酸アルミニウムカリウム」などの表示がないものも該当します。

アイチョイスでおすすめのベーキングパウダー2選

ホットケーキや蒸しパンなど、簡単に手づくりできて子どもが喜ぶおやつに欠かせないベーキングパウダー。
でも、摂取量が多いと腎臓への影響などが心配ですよね。

アイチョイスのベーキングパウダーはすべてアルミフリーの商品です。
シンプルな原材料でつくられているので、あんしんしてお菓子づくりが楽しめます。

『有機ベーキングパウダー(アルミフリー)』せいふてぃ

こんな素敵なベーキングパウダーなかなかないですよね!
しっかり通常のレシピ通りの量で膨らみました。

しもあやさん

酒石酸ナトリウム、有機コンスターチ、重曹だけでつくったベーキングパウダーです。
焼ミョウバンを使用していないので、アルミニウムは使用していません。

ホットケーキやパウンドケーキ、クッキーなどさまざまなお菓子をつくるのにおすすめです。

『ベーキングパウダー』アルファフードスタッフ

よくお菓子をつくるので、ストックしています。
入れ物も使いやすくてお気に入りです。

さゆなさん

コーンスターチは遺伝子組み換え混入管理済みのものを使用、アルミフリーのベーキングパウダーです。

缶タイプなので、使い勝手も抜群!
ケーキやお菓子をふっくらと仕上げます。

揚げ衣や蒸しパンなどにも幅広く使用できますよ。

ベーキングパウダーに含まれる食品添加物を理解して商品を選ぼう!

ベーキングパウダーには、炭酸水素ナトリウムや硫酸アルミニウムカリウムなどの食品添加物が含まれていますが、過剰に心配する必要はありません。

しかし、アルミニウムを含む食品添加物の摂取量は、体重の軽い子どもほど許容量を超えやすいとの報告も。
国際的にもアルミニウムを含む食品添加物の使用を減らすために取り組みが進められている中、日本では2013年度まで使用基準が設定されていなかったのです。

現状をしっかりと理解し、アルミフリーのベーキングパウダーを選んでアルミニウムの摂取量を減らしませんか?

子どもにあんしんできるお菓子をつくるなら、アイチョイスのアルミフリーベーキングパウダーがおすすめです。