親子手作り料理教室で食育を実践!手作りウインナー体験会レポート【vol.1】

保育園や小学校などの教育現場でも取り入れられている食育。

家庭でも食育を実践したいけど、何をしたらいいかわからない。

そもそも食育って何だろうと疑問に思うご家庭は多いのでは?

栄養教諭の資格も持つアイチョイスの管理栄養士が、食育について解説。

また、気軽に参加できる食育活動の様子をレポートします。

食育とは?子どもたちを取り巻く食に関する問題

農林水産省によると、「食育」とは、さまざまな経験を通じて、「食」に関する知識と、バランスの良い「食」を選択する力を身に付け、健全な食生活を実践できる力を育むこととされています。

近年、偏った食事や朝食の欠食などによる食生活の乱れ、過度なダイエットや肥満、ひとりで食事をする孤食など、子どもたちを取り巻く問題は深刻化。

偏った食生活は、自律神経の動きを阻害し集中力が持たない、イライラしやすくなる、判断力が衰えるなど、日常生活に大きな影響を与えます。

成長期の子どもにとって、健康な食生活や食に関する知識を身に付けることは、健康な成長と将来の生活習慣病を予防するためにも非常に重要です。

そこで、こうした問題を解決するために、平成17年に食育推進基本法が制定され、子どもたちが食に関する正しい知識を身に付けられるよう、学校現場でも食育が積極的に取り入れられるようになりました。

参照:「食育」とは|農林水産省
「食育」とは:農林水産省 (maff.go.jp),(参照2024-11-1)

参照:食育推進基本法|農林水産省
kannrennhou-20.pdf (maff.go.jp),(参照2024-11-1)

学校現場だけではなく、家庭でも実践してほしい食育

学校現場では、栄養教諭などの指導によってさまざまな食体験やカリキュラムが用意されています。

しかし、限られた授業時間や給食指導の時間の中で、栄養教諭から伝えられることはとても限定的。

食育は何度も繰り返し実践し、身に付けていくことが大切です。

食事を摂る回数は家庭が一番多く、毎日の食事の中で食育を取り入れることが、子どもの健やかな成長には非常に重要といえるでしょう。

家庭での食育は何をしたらいい?

子どもの食育にとって一番大切なことは「食事を楽しい時間と思えること」です。

食事のマナーを身に付けたり、みんなで楽しく食事をしたりすることも立派な食育のひとつ。
まずは難しく考えずに、子どもと一緒にキッチンに立ち、お手伝いをさせてみましょう。

ゆで卵や野菜の皮を剥く、サラダを混ぜる、お肉をこねるなど、指先を動かしながら簡単にできることから始めることがおすすめです。

簡単なお手伝いに慣れてきたら「子どもが好きなもの」を一緒に作ってみることが何よりも食育の近道。

普段食べている大好きな食品なら、子どもの興味もわきやすく、食べ物がどうやって作られるのか学ぶきっかけにもなります。

また、家から飛び出して外部の食育イベントに参加してみるのもおすすめ。

家とは違った環境で食について学ぶことができ、お子さんやご家族にとって貴重な体験となります。

今回は、お子さんが大好きな「ウインナー」の手作り体験会を通した、アイチョイスの食育の取り組みをご紹介!
長期休暇や休日の食育実践の参考にしてみてくださいね。

倍率10倍以上!超人気企画の手作りウインナー体験会

2024年8月の夏休み後半、愛知県刈谷市生涯学習センターの調理実習室で、組合員さんのご家族をお招きし、手作りウインナー体験会を開催しました。

コロナ禍などの影響で、アイチョイス(連合会)が主催する組合員さん向けのイベントは今回が久しぶりの開催。

紙面で参加者を募集したところ、定員12組の募集に対し100組以上の応募がありました!多くの組合員さんに興味を持っていただけて、アイチョイス一同も嬉しく思います。

体験会は、アイチョイスでも人気商品の「鎌倉ハムウインナー」シリーズを製造されている、「鎌倉ハムクラウン商会」の魚住さんを講師にお招きして開催しました。

鎌倉ハムクラウン商会のウインナー作りへのこだわり

「鎌倉ハムクラウン商会」とは昭和37年創業の、神奈川県横浜市に本社を構える食肉加工会社。
主力商品はハムやウインナーで、全国の宅配生協や学校給食に商品を卸しています。

食の安全・安心に徹底的にこだわり、原材料となる精肉は一度も冷凍されていない新鮮な豚肉を使用。
完全受注生産で製造しています。

そして最大の特徴は、発色剤を使用しない無塩せき製法を採用し、化学調味料(※1)や食品添加物(※2)も使用していないこと。

また、つなぎとして使用されることの多い、乳製品や卵なども使用していないため、全国の学校給食でも安心して取り入れられています。

※1・・・「化学調味料」は「調味料(アミノ酸等)」を端的に伝える用語として使用しています。

※2・・・「食品添加物」はハム・ソーセージで一般的に使用される「発色剤」「結着剤(リン酸ナトリウム)」などを指します。

いくつ知っている?ハムとウインナー、ソーセージの違いと豆知識

お子さんも大好きなハムやソーセージ!

でもよく見るとウインナーソーセージ、ロースハムにボンレスハムなど似ているようで違うような商品がたくさんありますよね。

皆さんは違いをきちんと見分けられますか?

今回は「鎌倉ハムクラウン商会」の魚住さんに、その違いと豆知識を教えていただきました。

ウインナーとフランクフルト、ソーセージの違いは?

ウインナーとフランクフルト、ソーセージの違いは、ケーシング(型に使用している皮の種類)と直径の大きさによって変わります。
動物の体が大きくなると腸も太くなって、大きなソーセージを作れるんですよ。

羊腸は一般的にリン酸ナトリウムという食品添加物を使用することで保水性を高め破れを防ぎ、肉を詰め込みやすくしています。

しかし、鎌倉ハムクラウン商会では、リン酸ナトリウム不使用の羊腸を使用しています。市販品のようにパリッと軽く弾ける食感ではないものの、皮までリン酸ナトリウム不使用であることも、鎌倉ハムクラウン商会のこだわりのひとつです。

もちろんウインナーの中の練り肉もリン酸ナトリウム不使用。
これは鮮度の高い国産豚肉を使用し、肉そのものがもつみずみずしさや結着力を活かしているからこそ、その製造方法が可能です。

ロースハムとボンレスハムの違いは?

ロースハムとボンレスハムの違いのひとつが「原材料」。

ボンレスハムはBone-less(骨がない)ハムという名前の通り、豚もも肉の骨を取って作られたものを指します。
それに対し、ロースハムは豚ロース肉を原材料としており、日本発祥のハムなんです。

 ロースハムとボンレスハムは原材料となる肉の部位が異なるので味にも違いがあります。

魚住さんによると、ボンレスハムは肉のうま味が濃いので、サンドイッチなどに入れるとお肉の風味が主張され、おいしいんだとか。

一方ロースハムは、脂身が多くきめ細かいので、サラダなどに入れるとおすすめだそうです。

ほかにも、豚肉は部位によって適切な加工方法が異なり、うで肉はウインナー、豚バラ肉はベーコンなどに加工されています。

私たちは、動物の部位に合わせて余すことなく大切に命をいただいているんですね。

次の記事では手作りウインナー体験会の様子をレポートしていきます。
参加者の皆さんのインタビューや、体験会講師を通算300回務める魚住さんに、体験会開催にかける想いをお聞きしました。

ぜひご覧くださいね。

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編集担当あっきー

2021年アイチョイス入協、30代、夫と2人暮らし。管理栄養士で栄養教諭。
前職では医療従事者向けに、栄養情報の提供や勉強会講師を勤めていました。実家は農家で、おいしいごはんを食べること、作ることが大好き!
アイチョイスの色々な商品を使った美味しい食べ方や栄養豆知識を発信していきます!
ナッツは芳醇な香りのヘーゼルナッツが好き。ビタミンEも多くておすすめ。